ホーム教育通信親・教育関係者へ「教育実践の広場」家庭の歳時記    10月17日 「神嘗祭」 「十三夜」
教育通信
  • 保護者・教育関係者
  • 中学生・高校生
保護者・教育関係者へ

2013年10月19日

家庭の歳時記    10月17日 「神嘗祭」 「十三夜」

家庭の歳時記    10月17日 「神嘗祭」 「十三夜」

 台風一過と喜んでばかりもいられないような、大きな被害をもたらした台風26号。今年は夏の猛暑、夏の終わりから秋にかけての竜巻や台風の襲来と、自然の猛威を嫌というほど教えられます。どんなに科学技術が発達しようと、どうにも歯が立たないのが自然の力。でも大いなる惠をもたらしてくれるのも自然です。

本日10月17日は、伊勢神宮で「神嘗祭(かんなめさい)」が執り行われています。今年できた初穂を伊勢の天照大御神と豊受大神宮にお供えし、今年の豊かな実りに感謝する宮中祭祀の大祭です。このお祭では、天皇陛下お自ら皇居で植え育て刈り取られた初穂と、伊勢の御神田の初穂が供えられます。今年20年に一度の式年遷宮を迎えられた年の神嘗祭を「大神嘗祭」と呼びます。

「神嘗祭」についての記録は、元正天皇の御世721年に伊勢神宮に勅使が遣わされたと続日本紀にあります。

皇居でも、天皇陛下は神嘉殿において伊勢の神宮を遥拝されたのち、賢所において「神嘗祭賢所の儀」が執り行われます。

 春の種まきから秋の収穫まで、大変な苦労をして実った稲を神様にお供えする大切なお祭ですね。荒ぶる自然と闘うのではなく、自然の恵みに感謝し、実った稲をまず神様にお供えする心は日本人の自然との付き合い方を最もよく表しているように思います。

 そして今日は「十三夜」のお月見です。十五夜・中秋の名月の一ヵ月後ということで、「後の月」また、収穫の秋ということで、「豆名月」「栗名月」とも言われます。十五夜はもともと中国に起源をもちますが、十三夜は日本固有で、醍醐天皇の御世延喜19年(919)に宴が開かれたとの記録が残っています。秋の収穫を祝うお祭りの一環だったのではという説もあります。

十三夜の夜、すすきや秋の七草をかざり、団子や大豆や栗など秋の野菜をお供えします。ちなみに七草は、萩・桔梗・葛・撫子・尾花(すすき)・女郎花(おみなえし)・藤袴です。

伊勢の神宮で「神嘗祭」が行われるころに、「十三夜」のお月見。収穫の秋は一年で一番しあわせな時です。移ろう自然と共に生きているという実感をつよくする季節です。

今夜の月が清かに眺められますように祈ります。

                                          平成25年10月17日記

ページトップに戻る